私、片耳難聴です。左耳はほぼ聞こえません。
親曰く、1歳で中耳炎からの髄膜炎となり、そのあたりが原因のようです。
物心ついた頃から右耳でしか音を聞き取ることができないため、両耳で音がどのようにして聞こえるのかを知りません。
片耳難聴で45年生きてきました。両耳難聴の方に比べると、ほとんど苦労は感じなかったと思います。普段は普通に生活してますし、人とも普通に接していますので、一見、何も問題ないように思います。
ただ、片耳難聴は、それはそれでつらい経験も多いです。あくまで健常者に比べてです。
・話しかけられても無視していると思われる
聞こえない側から小さな声で呼ばれてもわかりません。まったく聞こえていません。そりゃ応答もできません。「まあまあな声で呼びましたけど」と言われる。
・遠くから呼ばれているが聞こえず、自分より遠い人から「呼ばれているよ」と言われる。
・「ステレオ」の意味が分からない
きっといい音なんでしょうね。
・音楽を聴いているとたまにボーカルの声が聞こえない場合がある
ステレオで左右で音が違い、聞こえないほうでボーカルの音が鳴っている。なので、イヤホンの左右を入れ替える必要がある。
・iPhoneの「モノラルオーディオ」に感動する
つい最近知りました。これでステレオでの悩みも解決です!
・人と横並びになりたくない
聞こえないほうから小声で語りかけられても全く聞き取れません。聞こえたふりをして適当に流すことがあります。とりあえず、雰囲気でうなづいとけみたいな。
・飲み会で端っこの席をとることに全力を注ぐ
逆サイドだと飲み会の間の数時間は地獄です。地蔵状態です。
・騒がしい飲み屋などでの会話はほぼ聞き取れない
周りもうるさいので、隣の人の声より周りの声しか入ってこず、会話が成り立たない。
・オフィスで電話がどこで鳴っているのかわからない
内線電話である電話機がなっているとき、どこでなっているのは方角が分かりません。電話機が点灯しているかどうかでしか判断することができません。なので、オフィス内で電話がなるととても緊張します。自分の近くでなっているのであれば自分がとったほうがよいのだが、どこでなっているかがわからず、キョロキョロしている間に他人がとります。恥ずかしい、情けない。
・伝言ゲームでの振る舞いが怪しい
横並びでの伝言ゲームは地獄です。普通は正面を向いていて、伝言が左から来たら左耳で聞きますよね?でも左が聞こえないので、右で聞く必要があります。わざわざ体をひねって反対側の耳を持ってきて聞かなければなりません。周りから見たら「何してんの?」ですよね?
とりあえず思いつくのはこれくらいですかね。
小さい頃はさほど気にならなかったですが(困った記憶としては伝言ゲームぐらいです)、仕事の上ではやはり勝手が悪いです。特に最近は歳なのか、たよりの右耳まで聴力が低下しているように思います。健康診断ではそうでもなかったような気はしますが。
右耳の聴力まで低下すると本当に地獄で、少なくとも今の仕事は続けられなくなるでしょう。そうなったらブログで稼ぎましょう(笑)。でもちょっとマジです。
フリーランスのプログラマーぐらいだったらできそうです。コミュニケーションはメールとチャットのみになってしまいますが。賃金安ければ仕事に困ることはなさそうですし。
以前、耳鼻科で「この難聴は手術などでも治らないのか?」と尋ねたことがあります。その時の回答は「治らない」でした。詳しいことは覚えてませんが。
数十年前までならまだしも、医学の進歩は目覚ましいわけですから、そろそろ解決策ができててもよいかなと思ったのですが。。。
とりあえず、死ぬまでには両耳で聞こえる世界を感じてみたいものです。
耳鼻科の先生、頑張ってください!!!!